2019.10.08
お母さんの生き方のヒントになる「ライフロール」という考え方
コラム
– ofuIKU column –
誰もが皆、何かしらの肩書をもって生きています。
多くの方は「○○会社の○○さん」などと呼ばれることが多いでしょうし、中には自分でオリジナルの肩書きをつくってセルフブランディングに活用している方もいます。
時には役割を離れて、自分のありのままの姿を見てもらいたい時もありますよね。
ただ、肩書きはいい影響をもたらすものでもあります。
■ 「ライフロール」理論
「ライフロール」とは、ドナルド・E・スーパーが論じた、キャリアカウンセリング理論のひとつです。
スーパーは、人生における「役割」について説いており、その複数の「役割」を果たすことで「自分らしさ」が形成されていくといいます。
「役割」といえば、たとえば「リーダー」や「管理職」などが思い浮かぶかと思います。
スーパーは典型例として以下の役割を挙げています。
・子ども
・学生
・余暇を楽しむ人
・市民
・職業人
・ホームメーカー(家庭人。家事全般をやること、日曜大工をやることなど)
・配偶者
・親
これらのうち、ひとつまたは複数の役割を果たすことで、自己形成ができるといいます。
これらの役割を組み合わせた図は、「ライフロールレインボー」と呼ばれます。
役割や肩書きは人それぞれですから、もちろんその組み合わせであるライフロールレインボーも一人ひとり違います。
■ 女性とライフロール
「肩書き」というとキャリア形成を連想させますが、スーパーが論じるように、人間は仕事以外にもたくさんの肩書きをもって生きています。
「娘」、「配偶者」、「母親」、「ホームメーカー」、「妊婦」、「職業人」など、女性のライフロールは実に多彩です。
ときに肩書を2つも3つもこなさねばならなかったり、他の人にはひとつの肩書きからしか「私」のことを見てもらえなかったりしますよね。
キャリアの成功だけが人生の成功ではありません。
色々な肩書きを組み合わせて、「ライフキャリアレインボー」の充実を目指すことこそが、これからの「働き方改革」や「ダイバーシティ」のヒントにもなる考え方ではないでしょうか。
企業側としても、生活スタイルや働き方の多様性だけでなく、個人一人ひとりにフォーカスした個人の中の「多様性」を認める必要があります。
ライター:ofuIKU編集部